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【援護法Q&A 4】沖縄県民は、「沖縄戦」でどのような被害を受けたのですか

 Q4. 沖縄県民は、「沖縄戦」でどのような被害を受けたのですか。

「本土防衛のための捨石」

「沖縄戦」はアジア太平洋戦争における最後の日米決戦でした。54万5000人の米英の大軍が人口59万人の沖縄に攻め入り、11万人強の日本軍と戦い、凄惨な地上戦が行われ狭い沖縄の島は焦土と化しました。「沖縄戦」は日本の敗戦が必至となった状況のもとで、本土決戦を1日でも遅らせるための「本土防衛のための捨て石」作戦でした。帝国陸海軍は「玉砕精神」で戦争指導と作戦遂行をし、この方針を軍のみならず一般住民にまで貫徹しました。

軍人の戦死者を上回る一般住民戦没者

「沖縄戦」の戦死者数は政府において未調査のため正確な数は未だに不明ですが、沖縄県福祉・援護課の推定数では次のとおりとなっています。

本土出身兵6万5908人
沖縄県出身軍人軍属2万8228人
一般住民約9万4000人
米軍1万2520人
合計 20万0656人


上記戦没者には、強制連行などによる朝鮮人の軍夫(戦場の雑役夫)、朝鮮人「従軍慰安婦」の戦没者数(推定1万人を超える)は含まれていません。また、「沖縄出身軍人軍属」のなかには、正規軍人と区別される現地召集された防衛隊、学徒隊、男女の義勇隊も含まれます。この人数に、戦争マラリア死、餓死、住民虐殺、戦時遭難船舶、集団自決などを含めると一般住民の犠牲者は15万人前後で、県民の4人に1人が戦没したと推定されています。

沖縄出身の防衛隊などを含めた日本軍戦死者11万0071人と米軍の死者1万2520人を合計すると12万2591人となり、沖縄県民の戦没者はその合計を上回る数字です。

なお、県内の『平和の礎』には国籍を間わず24万人以上の死没者が刻名されています。

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